認知症で薬を飲まないのには原因がある?
認知症の患者が薬を飲まない!
・・・という経験をされて困っている介護者の方は多いのはないでしょうか?
飲ませようとしても、口を開けない、飲み込まない、吐き出すなどはよくあるケースでしょう。
認知症なんだから薬を飲んで当たり前と思っている人もいるようです。
しかし、ご本人にとっては飲まない言い分や理由、つまり原因があるのです。
ここでは、認知症の患者が薬を飲まない原因や対策についてご説明します。
認知症の薬を飲まない原因は3つ?
認知症の患者が薬を飲まない原因は、いったい何でしょうか?
たとえば、よく言われている理由には、次のようなものがあります。
認知症の薬の形状的に、味覚的に問題がある
認知症の患者はほとんどが高齢ですので、飲み込む能力が落ちる為、飲めない理由が生じてきます。
たとえば、薬の粒が大きいから飲まない、錠剤だから、量が多いからなどの理由が生じてきます。
また、苦い、まずいなどの理由で「飲まない!」となりやすいです。
認知症の薬の必要性を認識していないから飲まない
ほとんどの場合、本人は「病気ではない」と思っているので薬を飲む必要がないと言います。
さらに、どんな薬かを理解していないので、飲んでも効かないから飲まないと言ったり、もともと薬嫌いなので、どこも悪くないといって、嫌がる人もいます。
飲まない言い訳として、気分が悪いからとか、胸がむかつくなど言う場合もあります。。
認知症の薬を自己管理できないから飲まない
認知症の薬だけではなく、付随する薬(例えば、胃腸薬など)や、認知症とは関係の無い薬を服用しているケースは多いです。
そうすると、決められたとおりに薬を飲むことが難しくなってしまいます。
「いつ、何を、どれだけ飲むか」を忘れてしまうことは良くある事です。
認知症の薬を飲まない患者に上手に飲ませる方法
認知症の薬を飲まない患者には、どのように対処すればよいのでしょうか?
認知症の薬の形状的に、味覚的に問題があって飲まない場合
形状や味覚的に問題があって認知症の薬を飲まない場合、医師に相談して、飲みやすい形状にしてもらいます。(例えば、錠剤から粉薬にする等)
または、子供にしてあげるのと同様に、ゼリーなど他の食べ物に混ぜて一緒に飲み、食べるようにします。
飲み薬にこだわらず、薬によっては、パッチ剤などの貼り薬に変更することも出来ます。
飲む必要を認識していない場合
穏やかに話しながら、効能を説明し、どうしても飲まない時は機嫌の良いときを見計らって飲ませるようにします。
注意点は、無理に進めるのではなく話を聞き気持ちをほぐした時に、大切な薬なので飲んで欲しい、とお願いするようにして勧めることが大切です。
自己管理ができな場合
認知症の薬の自己管理が出来ない場合、以下のようなことは有効な方法です。
テーブルなど目立つところに、「薬を飲みましたか」と書いたものを貼り付けておく。
服薬ボックス又は、お薬カレンダーなどを使って、飲むべき薬の有無が分かる様にする。
家族がタイミングを見て、確認する(別居の場合は、電話で確認)一包化して間違いなく飲めるようにする。
※費用はかかりますが、薬局にも依頼できます。
家族や介護者が、本人に代わって管理しなければ、ならなくなる事もあります。