認知症の被害妄想とは?

認知症の被害妄想について

認知症の被害妄想

 

認知症患者に良く見られる症状として『被害妄想』があります。

 

被害妄想と言っても種類は様々で「物盗られ妄想」「嫉妬妄想」「幻視、幻覚」等、色々なものがあります。

 

物盗られと言っても「財布が無くなった!盗られた!」というものから「しまっておいたティッシュが盗られた!」と介護者や周りが「そんな物のことで」と思う事まであります。

 

ここでは、そんな認知症による被害妄想について詳しくご説明します。

認知症による被害妄想の原因は?

認知症による被害妄想の原因は、一体どのようなことがあるのでしょうか?

 

被害妄想は、認知症(主にアルツハイマー型認知症)の症状である「記憶障害」からくるものが主な原因とされています。

 

しかし、現実的には一概に原因が1つとは限りません。

 

また、レビー小体型認知症では幻視、幻覚、が強く現れる事があります。

 

たとえば、「そこに黒い小さな虫がいっぱいいる!」と何もない壁を見ていたりすることもあります。

 

また、「猫が遊びに来た」「そこに男の人が立ってる」という具体的なものもあり、本人には本当にその様に見えており、嘘ではないのです。

認知症による被害妄想への対処法は?

では、認知症による被害妄想には、どのように対処すれば良いのでしょうか?

 

認知症患者の被害妄想には共通して「否定をしてはいけない」と言われています。

 

なぜなら、否定しても被害妄想が強くなるばかりで、本人もどんどん興奮してしまうからです。

 

だからと言って、実は肯定することでも「やっぱりそうだ!」というような形で被害者感情が高ぶることも多いので良くありません。

 

では、どうすれば良いのかと言うと、たとえば「財布を盗られた!」となった場合、「一緒に探してみましょう」と探してみてください。

 

そこで、注意しなければならない点があります。

 

一緒に探している最中に介護者が発見しても、本人が発見出来る様に「私別な所探すので、ここを探してみてください」と本人に発見させてあげる事が大事です。

 

そうすると「あ~、ここにしまったのを忘れていた」と本人も納得できます。

 

また、どうしても発見できない場合には「一度休憩しましょう」と別な所で、お茶しながら会話する等、別な事へ意識を逸らす事で、被害妄想も落ち着きます。

 

また、認知症の方は介護者が「一緒に○○しましょう」と言う事で安心する場合もあり、介護や拒否がある場合「一緒に」と何かを行うと有効です。

 

また、被害妄想が出た場合は落ち着くまで「そうだね」と肯定はせずとも、否定せず本人が落ち着くまで話を聞く寛容性も大切です。

 

レビー小体型の幻覚等には、認知症の方を一度、別な場所へ誘導します。

 

そして、介護者がその場所へ行き(特に何もないのは知っていますが)、本人の元へ戻って「もう居なくなりましたよ」と伝えると、幻視がおさまる場合もあります。

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