認知症の金銭管理について
認知症の患者の金銭管理について頭を悩ませる身内の方は多いと思います。
アルツハイマー型認知症の初期段階として、日常生活で金銭管理に絡む作業をする能力が失われていき、トラブルになるケースも増えていきます。
今の世の中、認知症患者や予備軍となる方の金銭管理能力は、犯罪に巻き込まれる可能性があるほど、危険に満ちています。
銀行のATMへ行けば、「振り込め詐欺にご注意ください」というような貼り紙やポスターが貼られていますよね。
また、音声などでも注意を促すアナウンスがされています。
それだけ、社会問題となるほど認知症と金銭管理との間には問題が山積みになっていると言えます。
ここでは、そんな認知症と金銭管理能力の関係性についてご説明します。
認知症の金銭管理の問題点とは?
認知症(予備軍)の患者の金銭管理能力に対する危険性は、前述しました。
しかし、だからといって認知症の方の家族や近しい関係の人が金銭管理を行おうとすると拒否がでる場合もあります。
- 「金銭管理なんて自分でできる」
- 「自分で金銭管理したい」
- 「人に金銭管理を任せたくない」
などなど、その他にも認知症の方なりの言い分というものがあるからです。
また、認知症が進行していくと、抽象能力や判断能力が低下していきます。
たとえば、買い物に行った場合、冷蔵庫の中には大根が入っていたから油揚げを買おうと判断出来なくなり、目に入った物を買ってしまうことがあります。
大根と油揚げの区別が付かず、同じ物を毎回買ってしまう場合もあります。
別の側面では、善悪の判断がつかなくなり、さらに買い物の仕方が解らない事から、会計をせずにお店を出てしまうことがあります。
また、訪問販売で高級な物を買ってしまい、金銭管理能力の低下を狙われて「詐欺」にあう事もあります。
記憶障害等も起きているため、買い物でも値段を覚えたり、他の商品の値段も覚えて計算をしたり、会計をするという一連の動作も出来なくなります。
認知症になってからの金銭管理について
認知症になってからの金銭管理はどのようにしていけば良いのでしょうか?
まず、認知症の方の冷蔵庫に同じ物が入っている等を見つけた場合は、要注意です。
認知症の進行によって、手段的日常生活動作(IADL)の低下が起き、買い物等の家事が行えなくなっている事を理解してください。
その場合の対処法としては、まず、買い物に行く際に何を買うというメモを渡したり、1人で買い物に行かせない等、初期段階で対策出来る事があります。
また、計算ドリル等、脳を活性化し影響を与えると、認知症の初期段階では金銭管理能力の衰えが緩やかになる場合もあります。
さらに認知症が進行した場合には、法的行為が有効な場合もあります。
「成年後見(せいねんこうけん)制度」という認知症患者への財産管理、身上監護等のサービスを受ける事ができるのです。
ただし、法的行為に関するものは、内容的に様々な縛りがあったり、親族が自分で当人の財産を自由に使おうとしたりのトラブルもあります。
そのようなことがないように、弁護士へ財産管理を委託するという手段もあります。