認知症の服装について考える

認知症の服装についてどう考えれば良いか?

認知症の方の服装については、どのように考えればよいのでしょうか?

 

認知症であるなしにかかわらず、加齢によって体温調節機能が低下することは誰にでも考えられることです。

 

それは若い頃に比べて「皮膚感覚」が低下することによるものです。

 

しかし、認知症になるとそれらの理由ばかりではありません。

 

記憶障害や見当識障害により判断力も低下するので“暑い・寒い”の判断ができなくなるのです。

 

ここでは、そんな認知症の方の服装についてご説明します。

認知症の服装を考えるためのポイントは?

認知症の方の服装を考えるために必要となるポイントは何でしょうか?

 

認知症になると判断力が低下することにより、夏場でも厚着をしていたり、冬場で極寒であるのに薄着をしているなどということがあります。

 

また、服装や身なりがだらしなくなったり、食べこぼしなどで衣服が汚れていても気にならなくなってしまうのは、人からどう思われるという感覚が失われる認知症の症状でもあるのです。

 

その他の例で言うと、介護施設に入所されている、ある90代の女性は、着替えが終わるとすぐに服を脱いでしまっていました。

 

それで『すぐには脱げないワンピースか、後ろボタンの服を着てもらおうか?』と職員さん達が頭をひねっていました。

 

認知症の方にとっては、衣服は身体についている異物のように感じるのかも知れませんね。

 

しかし、これも認知症であるが故の服装の悩みであるということができるでしょう。

認知症の服装について・・・着替えの対応

認知症の方は、服装を気にしないだけではなく、服の着替えを嫌がられることがよくあります。

 

そんな時、認知症の方への着替えを介助している人は、自分の表情や気持ちをチェックすることが必要かも知れません。

 

“怒ったような対応をしていないか?”または“強制的に着替えようとしていないか?”など、ちょっと考えてみてください。

 

認知症になっている本人が“怒られた”や“無理やり着替えさせられた”と感じた場合にはその記憶が残っており、結果着替えを嫌がるというケースはとてもよくあります。

 

また、普通の方には問題とならないボタンやチャックをどうしていいのかわからなくて嫌だという気持ちが起こる場合もあります。

 

思い通りにならない衣類が認知症の方のストレスを増大させてしまうわけですね。

 

もちろん、介助をする人は大変だとは思いますが、そんな認知症の方の視点にまずは立ってあげて、決して怒らないことが重要です。

 

また、着替えを楽にするためには、お手製でマジックテープを付けたり、またはマジックテープ付きの洋服などの工夫が必要になってくると思われます。

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