認知症と常同行動

認知症と常同行動について

認知症による「常同行動」についてご説明します。

 

このところ「ルーティン」という言葉を耳にする機会が多くなっています。

 

たとえば、プロスポーツ選手が本番を迎えた時や「ここぞ」という時に必ず行うルーティンと呼ばれる仕草や行為は、ある意味“儀式”とも言えます。

 

これをやらないと気持ちが悪い、気持ちが乗らないなどの理由からのようですが、常同行動も似たような心理状態である場合があるのです。

 

つまり、常同行動とは「これをしていると落ち着く、満足する」というもので、自閉症患者に多く見られますが「前頭側頭型認知症」の方にも発現する症状です。

認知症の常同行動と対応

常同行動とは、文字通り「常に同じ行動をする」というものですが、パターンでいくつかに分類されています。

 

常同的周遊

 

常同的周遊は、毎日同じ散歩コースを回ります。

 

その途中、いつも同じ店舗で同じ品物を買ったり食べたりすることも多くあります。

 

時刻表的生活

 

時刻表的生活は、毎日同じ時刻に起きて、その後の一連の生活の時間もスケジュールに沿って行わないといられません。

 

また、曜日に限定して行う行動もあり、長いスパンで同じ行動をとります。

 

滞続言語

 

滞族言語は、何を聞いても自分の姓名や脈絡のない言葉などを繰り返し返答するものです。

 

常同的食行動異常

 

常同的食行動異常は、同じ食べ物や料理に偏った嗜好を示します。

 

同じものばかりを食べたり食べたがったりしますし、女性であれば同じ料理しか作らなくなったり、同じお惣菜を買ってきたりします。

 

このような常同行動によって本人が満足して落ち着くのであれば、無理にやめさせる必要はないでしょう。

 

ただ、周遊の途中で、万引きなどの反社会的行為を繰り返す場合は、そうも行きませんよね。

 

常同行動をご家族が把握して、店舗との上手な関係性を築く必要はあります。

 

また、周遊の代わりに通所施設へ通う流れを作ってもいいと思います。

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