認知症でずっとしゃべる人について
認知症でずっとしゃべる・・・という人がいらっしゃいます。
ただの「おしゃべり」というわけではありません。
認知症と診断された人の中には、相手が聞いていようが聞いていまいが、おかまいなしにずっとしゃべり続ける人をみかけることがあります。
また、以前は口数が少ない方だったのに、突然絶え間なくしゃべり続け、おまけに止めようとすると怒り出す方もいらっしゃいます。
さらには、ずっとしゃべる内容があちらこちらに飛んでしまい、ほとんど理解不能というケースもあります。
ここでは、そんな認知症患者がずっとしゃべる場合の原因や対処法についてご説明します。
認知症でずっとしゃべる原因とは?
認知症でずっとしゃべる原因として考えられるのは、アルツハイマー型認知症や脳血管性認知症の人に起こり得る症状だということです。
気分が高揚したことによって興奮状態となり、非常に不安定な状態になっているからなのです。
また、認知症が進行して言葉が理解できなくなったことで、自分の話していることをも理解できないまましゃべり続けるという場合もあります
これは認知症による言葉の障害とも受け取れるのですが、突然しゃべり続けた場合は脳梗塞や出血などを起こしている場合も考えられます。
ですので、これまでそんなにおしゃべりではなかった人が急に喋り出した時には注意が必要です。
認知症でずっとしゃべる人への対応はどうする?
『それだけ訳のわからないことをいつまでもよくしゃべっていられるなぁ』
と感じたとしても、認知症が原因でずっとしゃべる人には決して怒ってはいけません。
それは、たとえ『うるさい』や『黙って!』と怒ったとしても状態は全く良くはならないのです。
それどころか、精神的にショックを受けることで、認知症がさらに悪化してしまうことにもなりかねません。
認知症でずっとしゃべる人への上手な対応は、いかに気分を落ち着かせるかということになります。
そのため、静かに話を聞いてあげるとか、散歩に誘って気をそらせてみるのも1つの方法だと思われます。
このように、認知症の患者がずっとしゃべる場合の対応は難しいとも言えます。
しかし、基本的には刺激をなるべく与えず、ご本人の話に耳を傾け、精神的に落ち着きを取り戻せるような環境作りをしましょう。
それと同時に、ずっとしゃべる原因(医学的な)を明確にする必要がありますので、早い段階で専門医を受診することが大切です。
また、介護者と認知症患者が、お互いストレスになってしまわないようにすることも必要かも知れません。
ですから、認知症でずっとしゃべる相手を介護する場合は、デイサービスやショートステイなどの利用も視野に入れておくことをおすすめします。