前頭側頭型認知症(FTD)で運転はどうする?
前頭側頭型認知症(FTD)になった場合、運転はどうしたら良いのかと迷うケースがあります。
前頭側頭型認知症(FTD)は認知症の一種ですが、他の認知症とは異なった非常に多彩な症状があらわれるからです。
前頭側頭型認知症(FTD)の方は、ルールを守ことができない等の症状もあります。
そのため、車の運転免許についてどうすればいいのかと、ご家族も不安な方が多くいらっしゃるのです。
今回は、前頭側頭型認知症(FTD)になってしまったら、車の運転はどのようにしたらよいかお伝えします。
前頭側頭型認知症(FTD)の車の運転がナゼ危険か?
前頭側頭型認知症(FTD)になった後の車の運転はどのように考えれば良いのでしょうか?
前頭側頭型認知症(FTD)になると、症状のひとつとして、ルールや規律を守ることができないという症状が現れます。
これは、脳の前頭葉という部分に障害を受けていることが原因であり、他人がそれを注意をしたところで治るものではありません。
欲求のコントロールができなくなるというのが具体的な症状です。
たとえば、順番を待つことができないので、信号の無視や、車線の無視、逆走などをしてしまう危険があります。
また、速度制限を守れず、スピードを出してしまうこともあります。
これらの行為は重大事故のもとにもなるため、前頭側頭型認知症(FTD)にかかったら運転はしない方がよいでしょう。
前頭側頭型認知症(FTD)の方が運転をやめるには?
前頭側頭型認知症(FTD)の方に運転をやめてもらうには、どのような方法が適切なのでしょうか?
前頭側頭型認知症(FTD)にかぎらず、認知症と診断された方や、その疑いがある方は、本人もしくはその家族が申請をすることで、免許の適性検査などを受けて、免許の取り消し、または停止処分として経過を見ることになります。
これらの手続きをすることは、前頭側頭型認知症(FTD)になってしまった方やそのご家族の義務ではありません。
しかし、万が一前頭側頭型認知症(FTD)患者が運転をしていて事故を起こしてしまった際に困るのは、まぎれもなくご家族です。
実は、認知症の診断がされているのに申請していないことを問われる事があるのです。
前頭側頭型認知症(FTD)は、初期では病識がある場合もあるため、初期のうちに、運転免許の返上手続きを受けてもらうようにすると良いでしょう。
前頭側頭型認知症(FTD)が進んでしまうと、免許返上の手続きに対して拒否があったり、納得をしてくれずに家族も困ってしまうことがよくあります。
このようにならないためにも、初期のうちに手続きをすすめましょう。
そして、手続きによって運転免許を取り消しても、免許証の有効期間内であれば、身分証明書のかわりに使える「運転経歴証明書」を発行してもらうことができます。
免許証の期間内のものに限りますが、運転免許証を身分証明書がわりに使っていた方にとって、このサービスは使ったほうが便利でしょう。