前頭側頭型認知症(FTD)の好発年齢について
前頭側頭型認知症の好発年齢をご存知でしょうか?
認知症には、様々な種類があります。
認知症と聞くとぼんやりと思い浮かべるのは、歳をとって物忘れがひどくなった状態などだと思います。
ですが、認知症の種類によっては、かかりやすい年齢=好発年齢がだいたい決まっています。
今回は、前頭側頭型認知症の好発年齢についてと、なぜその年齢で前頭側頭型認知症にかかることが多いのかの原因をお伝えします。
前頭側頭型認知症(FTD)の好発年齢は何歳頃か?
一般的なアルツハイマー型認知症の好発年齢は70歳前後です。
それに比べ、前頭側頭型認知症の好発年齢は50~60歳代と若年層であることが特徴です。
一般的なアルツハイマー型認知症は、脳に「老人斑」という異常な物質ができることや、記憶に関わる部分「海馬」とよばれる部分が、年齢とともに退化していくことで物忘れ等を発症します。
ですので、好発年齢は前頭側頭型認知症に比べて遅く、70歳代前後とされています。
しかしながら、前頭側頭型認知症は、年齢による脳の萎縮のみが原因なのではありません。
異常なタンパク質が脳に蓄積したり、異常な神経細胞の一種が何らかの原因で蓄積してしまうことで発症するとされています。
その結果として、前頭側頭型認知症は、アルツハイマー型認知症などに比べて若年層での発症になると言われています。
前頭側頭型認知症(FTD)を好発年齢で発症しないための注意点
前頭側頭型認知症の好発年齢で発症しないためには、どのような点に注意すれば良いのかについてご説明しましょう。
現在50〜60歳代の好発年齢の方は、これを読んで心配になってしまった方もいるかもしれません。
前頭側頭型認知症は、普通の認知症のイメージとは異なる部分が多いです。
では、前頭側頭型認知症にならないための注意点や方法をお伝えします。
まずは、月並みですが、日々の生活習慣を見直すことが重要です。
三食きちんと食べ、適度な運動を習慣にし、夜はきちんと眠るようにします。
食事は、よく噛むように心がけましょう。
また、運動は有酸素運動がおすすめです。
有酸素運動とは、ウォーキングや水泳など、酸素をたくさん取り込みながら行う運動のことです。
少しきつい程度の有酸素運動を習慣にするのとで、認知症の防止に役立ちます。
ウォーキングや散歩もおすすめです。
一人でも良いですが、仲間や家族とお話ししながら歩くことで、脳が活性化し、より認知症予防につながります。
そして、前頭側頭型認知症は早期発見がとても重要です。
しかしながら、初期の症状は物忘れなどではありません。
万引きなどの反社会的な行動であったり、周囲に興味を示さなくなるなどであるので、精神病と間違われてしまうほどです。
前頭側頭型認知症の好発年齢にさしかかり、そのような症状がみられた際は、早急に受診するようにしましょう。