前頭側頭型認知症(FTD)で肺炎になったら?

前頭側頭型認知症(FTD)で肺炎になったらどうする?

前頭側頭型認知症(FTD)で肺炎

 

前頭側頭型認知症で肺炎になってしまうケースがあります。

 

前頭側頭型認知症では、様々な認知症状があらわれます。

 

それらの症状は、認知症による脳の機能の低下が原因と言われています。

 

実は、前頭側頭型認知症では、認知症状のみではなく様々な身体症状(身体の異変など)もあり、肺炎もその一つと言えるでしょう。

 

今回は、その身体症状のなかで、前頭側頭型認知症の方がかかりやすい「肺炎」について、原因と対策などをお伝えします。

前頭側頭型認知症(FTD)で肺炎になりやすい理由

前頭側頭型認知症(FTD)の方が肺炎になりやすい理由はなんでしょうか?

 

実は、前頭側頭型認知症の方が肺炎になりやすいのは、「食事」に原因があります。

 

そもそも、前頭側頭型認知症はアルツハイマー型認知症などとは異なり、様々な疾患を重複する認知症です。

 

脳の広範囲に萎縮や機能低下があらわれ、多彩な症状があらわれます。

 

その中に、食の嗜好の偏りや、食べるスピードが異常に早いなどの食に関する問題症状が現れやすいです。

 

嗜好が偏ると、例えば柔らかいものばかりが好きで、それしか食べない生活を送っていると、食物を飲み込む力が低下します。

 

すると「誤嚥(ごえん)」という食物が誤って気管に入ってしまい、そこから細菌が繁殖して肺炎になってしまうことがあります。

 

これを「誤嚥性肺炎」と言います。

 

また、食事のスピード自体が異常に早まってしまうと、よく咀嚼しないまま飲み込もうとして誤嚥することもあります。

 

また、口の中に食物の残りかすが残った状態で口腔内に菌が繁殖し、その菌が混ざった唾液を誤嚥することで肺炎になってしまうこともあります。

前頭側頭型認知症(FTD)で肺炎にならないための対策と注意点

前頭側頭型認知症(FTD)で誤嚥性肺炎にならないためには、どうすれば良いのでしょうか?

 

まず、前頭側頭型認知症(FTD)では、食事に関する異常行動が見られるようになってしまいます。

 

これは、脳の前頭葉という部位の機能低下が原因であることが多いためです。

 

そのため、介護者が注意をしたり手を止めようとしたりしても、あまり効果がありません。

 

むしろ、患者さん自身は、行動を止められたことで混乱し、興奮してしまったり、怒り出してしまうことの方が多いでしょう。

 

食事の場で、その時に肺炎や誤嚥を防ぐことは難しいです。

 

ですから、前頭側頭型認知症の方の肺炎を防ぐには、事前に食事の環境や内容を工夫することがポイントとなってきます。

 

例えば、食事のスピードが早すぎてしまう場合。

 

これは、かき込んで食べてしまうことを防止するために、小さな食器に少量ずつ盛ったものを小出しにしてみましょう。

 

また、スプーンで山盛り一杯などと一口量が多すぎる場合もあります。

 

その時は、すくう部分が小さいスプーンや箸を使用してもらったりしましょう。

 

そして、前頭側頭型認知症の方が食事中にむせることが多くなったり、気になる点があったら、早めに主治医に相談しましょう。

 

医療機関では、飲み込む力の検査や、どのような柔らかさの食物が適しているかのアドバイスもしてくれるところもあります。

 

ぜひ、前頭側頭型認知症の方は、積極的に専門機関を活用してみましょう。

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