前頭側頭型認知症(FTD)による立ち去り行動とは?

前頭側頭型認知症(FTD)の立ち去り行動について

前頭側頭型認知症(FTD)の立ち去り行動

 

前頭側頭型認知症による「立ち去り行動」というのを聞いたことはありませんか?

 

前頭側頭型認知症を発症すると、病前のその人からは考えられないような行動をとることが多くあります。

 

その中の行動のひとつに「立ち去り行動」というものがあるのです。

 

ここでは、前頭側頭型認知症による立ち去り行動についての原因や対策、具体的な例をお伝え致します。

前頭側頭型認知症(FTD)の立ち去り行動とその原因

立ち去り行動とよばれる特徴的な行動をとることは、前頭側頭型認知症を発症すると多く見受けられます。

 

立ち去り行動とはどのようなものかと言うと、会話の最中や、会議などの大勢の集まりの最中に、突然その場からいなくなってしまう(=立ち去ってしまう)行動です。

 

立ち去り行動では、いきなり何事もなかったかのように、突然その場を離れて行ってしまいます。

 

この行動の原因は、前頭側頭型認知症に特徴的な「脳の萎縮」が関係していると言われています。

 

前頭側頭型認知症では、脳の前頭葉と側頭葉が萎縮してしまい、機能が低下してしまいます。

 

このうちの前頭葉は、思考判断・喜怒哀楽の感情コントロール・抑制機能などを担っています。

 

そのため、前頭葉が萎縮してしまうと会話中であるという状況判断ができず、その場を離れたいという欲求を抑制することができなくなります。

 

結果的に、その場から立ち去ってしまう立ち去り行動をとってしまうのです。

前頭側頭型認知症(FTD)の立ち去り行動への対策と注意点

では、前頭側頭型認知症による「立ち去り行動」に遭遇した際は、どのように対応したらよいのでしょうか?

 

まず、やってはいけない対応と注意点として、「立ち去り行動」を無理に止めようとすることが挙げられます。

 

立ち去り行動を無理に抑制しようとすると、患者は混乱し、多くは怒り出してしまいます。

 

そして、感情のコントロール機能も、前頭側頭型認知症によって障害されているため、暴言を吐いたり、暴力をふるってしまう方もいらっしゃいます。

 

ご本人の混乱を招かないためにも、またご家族が被害に遭わないためにも、無理に立ち去り行動をとめることはしないようにしましょう。

 

家族や本人のことを理解している介護者等の前で立ち去り行動が見られた際には、ある程度許容し見守ってあげることが必要です。

 

前頭側頭型認知症の方は、とる行動や行く場所も同じであることが多いため、立ち去り行動で立ち去った先で怪我を負うことがないように環境を整えましょう。

 

また、刃物や薬などの危険なものがある場合は、事前に目の届かない所にしまったり、見つからない場所に隠すなどして、環境を整えておきましょう。

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