認知症で食べない場合について
認知症の患者が、食べ物を食べない状態が続くというケースがあります。
“焼肉・ステーキ・ご飯は大盛り”
と、若い頃は食欲旺盛だった親が、年を重ねるにつれ食べる量が減ってきたなんていうことは一般的にもあることです。
しかし、親に認知症があった場合で食べないことが増えたというケースがあります。
その場合には、“なぜ食べないのか”あるいは“食べられないのか”の原因を探る必要があります。
ここでは、そんな認知症の患者が食べない時の原因や対処法をお伝えします。
認知症で食べない原因とは?
認知症の患者が食べないことが増える原因は一体どのようなことにあるのでしょうか?
その原因が、単にお腹が空いていないというだけなら、もちろん問題はないでしょう。
しかし、例えば熱が出ていたり、お腹が痛いなどの体調不良や、入れ歯が合わなくなって食べ物が噛みにくくなって食べる気がなくなっているという場合もあります。
また、口内炎が出来ていたり、虫歯や便秘などがあったとしても、なかなか自分でそれを伝えることができないこともあります。
うつや抑うつ状態になることで、食事拒否となるケースもあります。
認知症が進行していることも考えられます。
たとえば、食べ物がわからなくなって自分では食べることが出来なくなっている場合や、中には飲み込みが出来ないために、食べたくても食べられない等ということもあるでしょう。
認知症で食べない時の対応と改善は?
認知症の患者が食べない時には、どのように対処すればよいのでしょうか?
生命を維持するために最も大切な食事が出来ないのは何かの理由があると考えましょう。
食事を出しても食べようとしない場合は、まず熱を測ってみたり口の中を見たりして「体調」に変わりがないかを確認してみてください。
高齢者になると若い頃のように身体を動かす事も少ないですから、空腹でないという時も出て来るでしょう。
ですから、そのような食事拒否がずっと続くようなら問題がありますが、1日くらいは様子を見ると良いでしょう。
絶対にやってはいけないのが、食べないからといって、怒ったり無理矢理食べさせようとすることです。
食事への拒否がさらに強くなりますし、あやまって誤嚥をしてしまうと誤嚥性肺炎などの大変な病気にもなりかねません。
食べない時の改善方法の1つとして“食事は楽しい”と思ってもうことがあります。
『一緒に食べたら美味しいね』
『これ食べてみて、美味しいよ』
などの声かけや、場合によっては、小さく刻んだりミキサーにかけたりして食べやすい形にする工夫も効果があると思われます。