脳血管性認知症と炭水化物の関係性について
脳血管性認知症と炭水化物には、密接な関係があるという話がありますが、本当でしょうか?
主食であるご飯やパンなどの炭水化物と脳血管性認知症が、どう結びつくのか疑問に感じる方もいらっしゃるでしょう。
脳血管性認知症は「脳血管障害」が原因で起きる認知症です。
脳血管障害などの生活習慣病は「肥満」が大敵と言われています。
そのため、血糖値と認知症の発症が大きく関わっているとも言われています。
この辺りに、脳血管性認知症と炭水化物との関係性がありそうですね。
ここでは、脳血管性認知症と炭水化物との密接な関係性についてご説明します。
脳血管性認知症に炭水化物は悪い?
脳血管性認知症には、炭水化物を摂ることは悪いことなのでしょうか?
まず、炭水化物と直接関係する「血糖値」の話からして見ましょう。
血糖値の代表的な疾患「糖尿病」の人とそうでない人をくらべると、脳血管性認知症の発症率は糖尿病の人が2倍以上も多いと統計結果が出ています。
糖尿病になると脳梗塞になりやすくなるため、注意が必要です。
そのため、40代からの食生活に気をつけることは脳血管性認知症の予防のためには大切です。
特に、炭水化物の摂取量が多い人は注意が必要と言えそうです。
ご飯やパン、麺類などの主食に含まれるのが糖質(炭水化物)ですが、栄養素の中で唯一血糖値を上げる作用があります。
低炭水化物食にすることで、糖質の摂取を抑え糖尿病を防ぐことができます。
その結果、脳血管性認知症の予防につながるのです。
脳血管性認知症は炭水化物の制限で予防できる?
脳血管性認知症を予防するために、炭水化物の制限をすることは良いことなのでしょうか?
脳血管性認知症の原因となる生活習慣病を防ぐために「糖質制限」は身体にいいと思われがちです。
しかし、主食を控えた分、おかずの肉や揚げ物などを食べて空腹を満たしてしまう恐れがあります。
おかずの脂分の過剰摂取が動脈硬化を進行させてしまい、認知症のリスクが高まることも考えられます。
炭水化物の摂り過ぎは、肥満や糖尿病を招き生活習慣病から脳血管性認知症への進行が心配されますが、制限のしすぎもいけません。
多過ぎず、少な過ぎずの適度な摂取が必要です。
バランスのよい炭水化物の摂取が脳血管性認知症の予防につながります。
炭水化物の摂り方としては、主食を白米でなく玄米にすることで、食物繊維が約8倍、ビタミンEは約10倍も摂取できます。
糖質の代謝を活発にするビタミンB群も含まれていますので、脂肪の蓄積を抑えてくれます。
腸内環境も整えてくれますし、血流が促進されます。
食事の際に、納豆と卵を混ぜて食べるのはお薦めです。
ネギを加えるととてもおいしいです。
納豆には、血栓を溶かす作用があるナットウキナーゼが含まれています。
卵の良質なたんぱく質は脳の血管を丈夫にしてくれます。
ねぎは、イソアリシンという抗酸化作用をもつファイトケミカルです。
活性酸素の毒素を消去してくれます。
どれもが、脳血管障害で起こる脳血管性認知症の予防効果があります。
血栓治療のための薬ワーファリンを服用している場合は、納豆に含まれるビタミンKが薬の効き目を悪くするため、注意が必要です。