脳血管性認知症は遺伝するものなのか?
脳血管性認知症が遺伝するのかどうなのかは、親が脳血管性認知症を発症したという方なら、かなり気になるところでしょう。
たとえば、アルツハイマー型認知症の場合なら、タイプによっては遺伝子が大きく関わっているものもあります。
では、実際のところ、脳血管性認知症は遺伝するのでしょうか?
ここでは、脳血管性認知症と遺伝との関係性についてご説明します。
脳血管性認知症が遺伝するのは間接的?
脳血管性認知症の原因は、脳梗塞などの「脳血管障害」です。
そのため、それらの生活習慣病にかかっていなければ遺伝の心配をすることはなさそうです。
ただし、生活習慣病の中には、糖尿病や高血圧などがあり、その中には遺伝との関係性が深いものもあります。
さらに、脳血管性認知症の原因となる「脳梗塞」や「脳出血」などの脳血管障害も、家族にそういう疾患の人がいれば遺伝的なリスクは高くなると言えるでしょう。
そういう意味では、脳血管性認知症と遺伝は、間接的にかかわっていると言っても良いのかも知れません。
また、脳血管性認知症の原因となる生活習慣病は、普段からの食生活や生活環境などが影響します。
脳血管性認知症の遺伝との関係性を考えるとき、そういった生活環境や食生活が同一に育った家族であれば、同じ生活習慣病を発症する可能性はあると言えます。
また、中には、脳血管性認知症とアルツハイマー型認知症の「混合型の認知症」もあります。
アルツハイマー型認知症の場合は遺伝性のものもあり、発症前後に「脳梗塞」や「脳出血」などで脳血管性認知症を併発してしまう例もあります。
その場合は、早期発見が大切です。
投薬が異なり、症状の進行を早めてしまうこともあり得ます。
医師と十分に話し合い、様子を見ながらの服用が大切です。
脳血管性認知症の遺伝に対する対処法は?
脳血管性認知症の原因となる脳血管障害や、高血圧などの生活習慣病にかかっている方が家族にいれば、発症のリスクは高くなります。
純然たる遺伝の可能性は低いですが、家族に生活習慣病の方がいれば、食生活や生活環境に目を向けて改善することが大切です。
「本態性高血圧」や「糖尿病」の一部には遺伝と関係性のある疾患があります。
野菜や魚中心の食生活に変えたり、糖質制限するなどの対応で、生活習慣病にかからないようにしましょう。
そして、言うまでもなく適度な運動をしましょう。
メタボリックシンドロームにならないように、アルコールや糖分を摂りすぎないようにしましょう。
脳血管性認知症の遺伝への対策としては、同じ生活環境にいる家族に生活習慣病の人がいたら、自分自身の食生活から変えていくことが必要です。
アルツハイマー型認知症との混合型の場合は、医師の指示のもと服薬管理をきちんとするようにしましょう。