脳血管性認知症の余命について
脳血管性認知症に家族のだれかがなってしまった場合、その余命がどれくらいあるのかについて気になる方は多いと思います。
たとえば、それまでは健康に何の不安もなかった母親がある日突然、脳卒中を発症してしまい、その日を境に脳血管性認知症となってしまった。
さらに、その症状がだんだん進行していき、悪化の一途をたどっている。
そんな時、脳血管性認知症の「余命」という言葉が頭をよぎるのです。
今回は、そんな脳血管性認知症の余命についてご説明しましょう。
脳血管性認知症の余命はどのくらい?
脳血管性認知症の余命は、どのくらいの期間と考えるのが良いのでしょうか?
脳血管性認知症のほとんどは、生活習慣病がベースにあり、そこから発症している場合が多いです。
そのため、他の変性性認知症(アルツハイマー型、レビー小体型等)の余命とは、違う視点で捉える必要があります。
たとえば、脳梗塞や脳出血により、認知症状の発症があった場合には、原因疾患である脳梗塞や脳出血がうまく治療出来れば、出現していた認知症状が軽くなる可能性があります。
しかし、糖尿病などの基礎疾患があり、血管自体が既にボロボロになっている方は、脳梗塞や脳出血を発症するリスクが高いです。
その上、病気の治療が上手く行かずに、再発を繰り返す場合が多く見受けられます。
そうすると、何度も再発する事で、まるで階段を1段ずつ降りて行くように病状や認知症状が悪化して行きます。
ですから、脳血管性認知症から来る余命というよりは、他の基礎疾患の影響を受けて余命が決まると言えます。
つまり、脳血管性認知症の場合、病気の原因となる生活習慣を見直せば今よりも余命を伸ばせるかと思われます。
脳血管性認知症の余命に対してできる対処法・注意点とは?
脳血管性認知症の方の余命を少しでも長くして頂くには、生活習慣病と言われる病気のコントロールをキチンと行うことが重要です。
脳血管性認知症も、他の認知症と同様に、進行して来ますと日常生活上支障を来し、一人では生活が出来なくなります。
そのため、余命を伸ばしたい場合、介護をする者が生活全般の管理をしていかなければなりません。
介護にあたる方は、病気の理解・血圧の変化・食事の管理・服薬管理などを行う事になります。
脳血管性認知症の余命を生活習慣病とは、以下のような病気を指します。
- 高血圧症
- 糖尿病
- 脂質異常症
- 高尿酸血症
- 肥満
脳血管性認知症の場合、上記のような病気を再発させない、または発症させないための食生活の改善や、日常的な習慣を改善する事が、一番余命を伸ばす方法と言えるでしょう。