脳血管性認知症の症状と進行について
脳血管性認知症の症状が進行すると、どのような経過をたどるのでしょうか?
まず、脳血管性認知症の症状は、脳の血管に異常が起きた結果、後遺症として認知症が発症すると考えた方が分かりやすいです。
ある日突然、脳梗塞や脳出血を発症し、急激に認知症の症状が進行する場合があります。
一方、小さな脳梗塞を繰り返していくうちに、段階的に認知症症状が進行して行く方もいらっしゃいます。
ここでは、そんな脳血管性認知症の症状の進行についてご説明します。
脳血管性認知症の症状の進行はバラバラ
脳血管性認知症の症状の進行は、バラバラで分かりにくいというのが特徴の一つです。
それは、脳血管性認知症は、脳のどこの部分に障害を受けたかによって症状が違い、進行の状況もそれによって変化するからです。
また、ご本人が普段の生活の中で、出来ることと出来ないことが、バラバラに現れるという特徴を持っています。
脳血管性認知症の症状が突然あらわれた場合には、認知症の出現が予測できますが、救急車で運ばれる程でもない「小さな脳梗塞」がたくさん起きる「多発性脳梗塞」は、本人さえも気付かないうちに進行している方も中にはいます。
そういう意味では、脳血管性認知症の初期症状の進行は、かなり分かりにくいとも言えるでしょう。
健康的な女性に多いアルツハイマー型認知症と比べて、脳血管性認知症は、動脈硬化が進んだ男性に多く発症します。
脳血管性認知症の症状進行への対処法・注意点とは?
脳血管性認知症の症状の進行に対する対処法や、注意点について触れてみましょう。
まず、脳血管性認知症は、脳の血管に何かしらのダメージを受け、栄養や酸素が行かない状態が続いた事が原因で起きます。
なので、進行させないためには、脳卒中と言われる脳梗塞・脳出血・クモ膜下出血などを引き起こさない、再発させないという事が重要です。
脳卒中を防御する一番の方法は「高血圧」を改善することでしょう。
そのために、まずは塩分を控え、適度な運動を日々の生活に取り入れることが大切です。
ほとんどの高血圧は、薬物療法の進歩のおかげで、確実に治療できるようになりました。
データ的に見ると、収縮期血圧を10~20mmHg下降させることで、脳卒中の発症率は50%減少すると判明しています。
その他にも、脳血管性認知症の発症リスクが高い病気がありますので、ご紹介しておきます。
脳血管性認知症の発症(進行)リスクが高い病気
- 高血圧
- 糖尿病
- 高コレステロール血症(脂質異常症)
- 関節リウマチ
- 動脈硬化症
脳血管性認知症の発症(進行)リスクが高い生活習慣
- 脱水になりやすい人(水分をあまり摂取しない人)
- 血液がドロドロの人
- タバコを吸う
- ストレスに弱い
- 運動不足
- 暴飲暴食
国をあげて生活習慣病のリスクについて啓蒙した結果、脳血管性認知症の全体数は少なくなって来ています。
上記の病気や生活習慣が思い当たる方は、脳血管性認知症を発症(進行)するリスクが高いです。
日々の生活習慣がカギとなりますので、意識して改善して行きましょう。