アルツハイマー型認知症と体重減少の関係性について
アルツハイマー型認知症において体重減少というのは気になる部分かも知れません。
日に日にやせ細っていく様子を見ながらご心配されている方も少なくないでしょう。
アルツハイマー型認知症の方は、重度になると「寝たきり状態」になることもあるというのは、よく知られていることです。
さらに、アルツハイマー型認知症では、摂食障害や運動障害、意欲低下などにより急激に体重減少することがあるのです。
ここでは、アルツハイマー型認知症による体重減少についてご説明します。
アルツハイマー型認知症の体重減少の原因は?
アルツハイマー型認知症における体重減少が、摂食障害や運動障害などによって起きることは前述しました。
実は、それ以外にも、アルツハイマー型認知症の方は、認知症害が現れるかなり前から、原因不明の体重減少があると言われています。
不思議なことに、認知症症状の悪化とともに、アルツハイマー型認知症の体重減少も進むという報告もあるのです。
また、若年性アルツハイマー型認知症の方の予兆としての一つに、急激な体重減少があるとも言われています。
つまり、アルツハイマー型認知症の方の体重減少は、認知症状の進行とともに起こるものと、記憶障害とは別の前兆として起こることもあるということです。
介護者の方は、その点に留意しながら病状を見つめる必要があると言えるでしょう。
アルツハイマー型認知症の体重減少への対処はどうする?
アルツハイマー型認知症の方の体重減少については、認知症の前兆として起こるものについては防ぐのは難しいです。
しかし、認知症の疑いがあるかどうかは置いておいても、60歳を超えたらアルツハイマー型認知症の前兆があるかどうかの目安を持つと良いでしょう。
具体的には、記憶力のチェックとともに、体重測定を定期的に行うとよいです。
一方、アルツハイマー型認知症の方の急激な体重減少を防ぐためには、食事内容を考えることが挙げられます。
もちろん、カロリーの高い物を摂取するという食事のやり方はダメです。
アルツハイマー型認知症の体重減少を防ぐために、脳の萎縮を防止したり、認知機能の低下を防ぐ食事を意識するのです。
そのために、DHAやEPAが多く含まれた青魚の摂取を多くするのは、とても良いことと言えます。
発酵食品も、胃腸や体調管理によいので、納豆やみそ汁などの摂取を心がけましょう。
アルツハイマー型認知症の方が急激に体重減少しないように、栄養バランスの整った食事内容にすることも忘れてはいけません。
食事形態も、それぞれのアルツハイマー型認知症の方に合わせた形態で食べていただきましょう。
ご本人の食べる意欲を失わないようにすることで、極端な体重減少を防ぐことが出来ます。
また、アルツハイマー型認知症の重度の方は、嚥下障害(えんげしょうがい)がでてくることもあります。
なので、食事介助の姿勢やタイミング、一口量なども十分配慮して行いましょう。
そういった配慮で、体重減少が防げます。