アルツハイマー型認知症のリハビリについて
アルツハイマー型認知症のリハビリは、どのような点に注意すれば良いのでしょうか?
まず、アルツハイマー型認知症の方は、自己否定に陥っているケースが多いということを覚えておく必要があります。
- 「自分がどうなっていくのか」
- 「自分は不要な人間ではないか」
と、このようにいつも不安と戦い、自己否定に陥っている事が少なくないのです。
では、そんなアルツハイマー型認知症の患者に対するリハビリについてご説明します。
アルツハイマー型認知症のリハビリを行う上での心構え
アルツハイマー型認知症の患者さんのリハビリを行うにあたっての「心構え」について少し触れておきます。
アルツハイマー型認知症の患者さんは、自己否定と同時に、今まで出来ていた事が出来なくなる「喪失感」も、毎日のように体験しています。
たとえば、大事な家族の顔も分からなくなっている、それはイコール家族はもういない、死んだも同然となっているのです。
そんなアルツハイマー型認知症の方に、私たちは何が出来るのでしょうか?
まずは、人として患者さんの気持ちに立って考えることが大切です。
アルツハイマー型認知症の方が何を考え、何を望んでいるのか知る事から始めましょう。
人は、「誰かの役に立ちたい」と潜在的に思っています。
そして、誰かの役に立ったと感じた時に、とても満たされた気持ちになります。
もちろん、これは認知症の方も同じように思っているということを覚えておいてください。
アルツハイマー型認知症のリハビリのコツや注意点とは?
アルツハイマー型認知症のリハビリのコツや、注意点についても触れておきましょう。
まずは、アルツハイマー型認知症になった方の目線に立って考えることが大切です。
- アルツハイマー型認知症になる前は何をしていたのでしょうか?
- 何か好きだったのでしょうか?
- 一番輝いていた時に何をしていたのでしょうか?
- 特技は何ですか?
- 誰といると安心できますか?
生活歴や習慣などから、本人が楽しめる、やりがいのある事を一緒にみつけましょう。
楽しみや役割を見つけると、「生き生き」とした姿を取り戻したり、アルツハイマー型認知症の症状が軽減する事があります。
リハビリと言っても、本人の嫌がる内容であれば意味がありません。
そんなリハビリは、効果が出るどころか、「認知機能障害」が増悪する場合があります。
ですから、あくまでもご本人が「心地よい」と思うものをチョイスすることが、とても重要です。
アルツハイマー型認知症に限らず、リハビリは、本人を交えて、本人が選んだリハビリを一緒にするのがモットーです。