アルツハイマー型認知症の多動(徘徊)という症状について
アルツハイマー型認知症による「多動」という症状があります。
多動とは、文字通り不自然にたくさん動きまわることを表す言葉です。
アルツハイマー型認知症の方は、廊下や外に出て歩き回っていることがよくあります。
これは、アルツハイマー型認知症の行動障害の一つですが多動と呼ばれたり、もっと一般的には「徘徊」ともいわれます。
ここでは、アルツハイマー型認知症による多動についてご説明します。
アルツハイマー型認知症の多動(徘徊)はなぜ起きる?
アルツハイマー型認知症による多動という症状は、どうして起きるのでしょうか?
アルツハイマー型認知症の方は、一般的に自分が今どこにいるのかが分からないために、多動になり歩き回っていることが多いようです。
しかし、その方なりに、その多動という症状には理由があります。
たとえば、何かを探して歩きまわっているかもしれないし、買い物に行きたいのかもしれません。
アルツハイマー型認知症になると、何かをしていても、集中力が続きません。
そのため、すぐに「うちに帰らないといけない。」と言い出したりすることで、多動になってしまいます。
ちなみに、私が介護をしているアルツハイマー型認知症の方の場合、バッグを持って立ち上がる姿を頻繁にみかけます。
アルツハイマー型認知症の多動(徘徊)への対処はどうすれば良い?
アルツハイマー型認知症の方の多動に関しては、病状の進行とともに周りが止めることも容易ではなくなってきます。
介護者が無理をして止めようとすれば、暴言や暴力へと進みかねない状況になります。
アルツハイマー型認知症の薬量の調整を考えることもあるかもしれません。
アルツハイマー型認知症の方の多動対策に多いのかもしれませんが、私の母の場合、GPS機能のついた見守り携帯を持たせていました。
こちらからの声が自動的にスピーカーでつながるので、操作は必要ありませんでした。
また、有料ですが、いなくなったときの捜索もセキュリティ会社が行ってくれるというものでした。
初期のアルツハイマー型認知症の方にとっては、とてもよいシステムのものだったので、助かりました。
私は、母がいなくなったとき、見守り携帯での通話のおかげで、何度か近くのスーパーまで迎えに行くことができました。
アルツハイマー型認知症の方の多動についての対策としては、認知症ネットワークへの登録や、ご近所さんや交番への声かけもよい方法かもしれません。
また、デイサービス利用や昼間の適度な運動などで、家に帰ったときは多動が見られなくなることもあります。
アルツハイマー型認知症の方が、多動になったときには、その方なりの理由を聞いてあげることも大切です。
ご本人が探しているという探し物や外出などを一緒にしてみるのも効果的なやり方だと思います。