アルツハイマー型認知症の意欲低下について
アルツハイマー型認知症の症状に意欲低下というのがあるのをご存知でしょうか?
アルツハイマー型認知症の方の場合、ほぼ50%の方に、この「意欲低下」が見られると言われています。
初期の頃のアルツハイマー型認知症と言えば、物忘れや徘徊が真っ先に思い浮かぶと思います。
しかし、アルツハイマー型認知症による症状の初期の割合としては、意欲低下の方が多いようです。
意欲低下という症状は、始まりの段階ではあまり日常生活に支障がないため、周囲も気づかないことが多いです。
ここでは、アルツハイマー型認知症の意欲低下についてご説明します。
アルツハイマー型認知症の意欲低下~私の体験~
アルツハイマー型認知症の意欲低下の初期段階としては、外に出たがらなくなったりします。
また、それまでの趣味を辞めてしまったり、身だしなみにも気を遣わなくなります。
それを見ている介護者としては、意欲低下なのでは?と思ってしまいます。
そこで、アルツハイマー型認知症の本人に聞いてみても、とりわけ理由はありません。
「そうだったかね?」や「面白くないから。」などと答えが返ってきます。
私の母の場合は、中期に入ると、毎日していたお化粧をしなくなりました。
毎日、家族に読みあげてくれていた新聞の占い欄を見ることも、新聞を開くことすらしなくなりました。
「意欲低下しているんだな。」と、家族みんなが思い始めた時期です。
アルツハイマー型認知症の方は、朝起きてからかなり時間がたってもパジャマ姿のときがあります。
意欲低下によって、歯みがきや更衣したがらないといったことも多くなってきます。
私の母の場合は、一度お化粧しなくなったら、それ以降はまったくしませんでした。
意欲低下もありますが、その頃からは、お化粧の仕方を忘れてしまったようです。
アルツハイマー型認知症の意欲低下への対応はどうする?
アルツハイマー型認知症の意欲低下に対しては、どのように向き合えばよいのでしょうか?
意欲低下は、様々な場面において、アルツハイマー型認知症の方との関わりが難しくなってきます。
そのため、何とか意欲低下が進行しないようにと工夫が必要になってきます。
アルツハイマー型認知症の方の意欲低下が進まないように、まず考えるべきことは、規則正しい生活を維持することです。
朝起きたら着替えて、ご飯や歯みがきをする。
身支度をして、デイサービスへ行く。
デイサービスでは、レクレーションや体操などスケジュールがありますので、まずは安心できます。
アルツハイマー型認知症の方が意欲低下を起こさないようにするには、それまでの趣味や楽しい出来事をうまく取り入れた日課を考えることが対策といえます。
もちろん、無理強いはしないで、上手に誘うことが大切です。
また、アルツハイマー型認知症の方が意欲低下によって拒否されるときは、人を変えて誘ってみるのもよい方法だと思います。