アルツハイマー型認知症の関わり方について
アルツハイマー型認知症の方に対しての、関わり方で悩まれるケースは多いと思います。
アルツハイマー型認知症は、認知症全体の約55%を占めると言われています。
脳の萎縮、脳室の拡大がみられる認知症で、女性に多いと言われています。
特に、初めてアルツハイマー型認知症に直面されたご家族の方は、自分の気持ちの整理や関わり方に対する数々の疑問にぶち当たることと思います。
ここでは、アルツハイマー型認知症の患者さんに対しての関わり方についてご説明します。
アルツハイマー型認知症の関わり方を初期症状から見つめなおす
アルツハイマー型認知症の場合、初期のころから時間や場所の認識が難しくなってきます。
さらに、人格まで変化し、感情の起伏が激しいことが多いため、関わり方が難しいと感じる方も多いでしょう。
実際、私もそうでしたが、家族や介護職員が戸惑うことも多いです。
また、アルツハイマー型認知症の方は、行動範囲も広く、徘徊などの問題行動を起こしやすいという特徴があります。
そういう面からも、より一層、関わり方を難しくすると言われています。
アルツハイマー型認知症は、日常生活のいろんな動作も徐々にできなくなります。
食事の仕方や、歯みがきの仕方も忘れていくためです。
アルツハイマー型認知症の方との関わり方は、その進行とともに配慮と注意を必要とします。
アルツハイマー型認知症の具体的な関わり方や注意点は?
アルツハイマー型認知症の具体的な関わり方について、私の体験を少しお話させてください。
私が施設勤務を始めたばかりのころ、まだ初期のアルツハイマー型認知症の女性が、いつも通りに買い物に行かれました。
そして、なかなか帰ってこなかったことがありました。
みんなで探し回り、見つかった時は、その方は失禁されて泣きながら不安そうに立っておられました。
当時の私は、寄り添い一緒に泣くしかありませんでした。
そういう関わり方しかできなかったのです。
私の叔父も認知症にかかりましたが、やはりアルツハイマー型認知症でした。
アルツハイマー型認知症の割合はとても多いと痛感します。
叔父の場合は、夕方になると毎日のように「うちに帰る」と言いながら、自宅を出て行っていたようです。
聞いた話では、叔父が行くところはご近所のおうちだったそうです。
いつも決まった時間にやってくるので、ご近所さんも慣れていて、笑って迎えてくれていたそうです。
アルツハイマー型認知症に対しての理解者が周囲にいると、本当に心強いものだなと、その時思いました。
叔父の家族も、本人に気づかれないように少し距離を置いて見守っていたそうです。
その関わり方に感心しました。
そういうときのアルツハイマー型認知症の方との関わり方の注意点は、心配だからと言って、決して付きまとうことをせずに見守ることです。
アルツハイマー型認知症は、心に余裕をもって関わることが一番なのだと思います。