レビー小体型認知症による痙攣(けいれん)について
レビー小体型認知症の方の中には、痙攣(けいれん)のように手足が震える症状がでる方が多くいます。
介護にあたっている方は、最初の頃、レビー小体型認知症の痙攣には驚かれることも多いようです。
「痙攣」という症状が常に現れるようになるのは、レビー小体型認知症の方に特有のものと言えるでしょう。
ここでは、レビー小体型認知症による痙攣(けいれん)についてご説明します。
レビー小体型認知の痙攣が起きる原因とは何か?
レビー小体型認知症の症状として「痙攣」が現れる原因は、なんでしょうか?
痙攣の症状は、レビー小体型認知症の症状のひとつである「パーキンソン症状」のうちの「振戦」と呼ばれる症状です。
パーキンソン症状とは、パーキンソン病の方にも見られる症状の一つです。
たとえば、以下のような症状がパーキンソン症状の代表的なものです。
- 「無動=動かない」
- 「固縮=体に力が入ってしまいスムーズに動かしにくい」
- 「振戦(しんせん)=意図していないのに痙攣のように手足が震える」
レビー小体型認知症は、病気の原因となる脳内物質がパーキンソン病と似ているため、パーキンソン症状の一つである「振戦」⇒痙攣が現れてしまうのです。
振戦では、意図していないのに手や足、そして首などに、痙攣のような規則的な震えが起こる事が特徴です。
パーキンソン症状の振戦では、じっとして体を動かしていない時に起こり、動作を始めると痙攣のような震えが治まることが多いとされています。
レビー小体型認知症による痙攣への対応と注意点
レビー小体型認知症による痙攣に対しての対応と、注意点についてご説明しましょう。
まず、上記に述べた痙攣のような症状である「振戦」は、レビー小体型認知症のパーキンソン症状に対する「服薬の調整」で様子を見ていきます。
レビー小体型認知症は、薬に対して敏感に反応することで効果がよく得られることもあれば、それとは反対に重い「副作用」がでてしまうこともあります。
ですから、もしも薬を飲み始めてから普段と変わった様子が見られた際には、注意が必要です。
レビー小体型認知症の服薬による副作用であることも考えられるため、細かなことでも主治医に相談してみるようにしましょう。
レビー小体型認知症の方が薬を飲み始めてから、痙攣のような症状が治まっても、油断してはいけません。
反対に動作が遅くなったり、動きにくい・動かないような症状が見られた際にも、薬の調節が必要と考えられます。
薬の調整は、言うまでもなく専門の医師が行うものです。
レビー小体型認知症による痙攣が疑われる場合は、自己・家族判断ではなく、主治医の指示を仰ぎ、適切な服薬調節をするようにしましょう。