レビー小体型認知症が末期になると、どうなるの?
レビー小体型認知症になった患者さんが末期を迎えるとどのような状態になるのでしょうか?
多くの方が「病気の末期」という言葉から連想されるのは、もしかすると悲惨な状況というイメージでしょうか。
しかし、レビー小体型認知症の末期は、痛みや苦しみを強く伴うというものではありません。
どちらかと言えば、身体の機能そのものが衰退していくイメージです。
ここでは、そんなレビー小体型認知症の末期について書いていきます。
レビー小体型認知症が末期なった場合の症状
レビー小体型認知症が末期になった場合の症状について、ご説明しましょう。
レビー小体型認知症は、「レビー小体」という異常蛋白の影響で、脳の神経細胞が減少していく進行性の病気です。
そのため、初期から中期の時は、目が離せず介護負担が大きく大変です。
しかし、末期になってくると、脳の萎縮が進み、全ての機能が低下し、動かなくなり「仏さま」のようになります。
また、レビー小体型認知症は末期になると、歩行困難となります。
結果的に、車いすの生活か寝たきりの状態となり、食事さえも上手く食べれなくなります。
家族を悩ませていた「大声」や「奇声」、「徘徊」「幻視」「レム睡眠行動障害」などは、徐々に無くなります。
「何だか気が抜けた」ような、「さみしい」とさえ思えるようになってくると、そろそろレビー小体型認知症の末期の状態です。
レビー小体型認知症の末期に対してできる接し方・注意点
レビー小体型認知症の末期に対してできる接し方・注意点についてご説明します。
まず、知っておいていただきたいのが、患者の方は、レビー小体型認知症に好きでなった訳ではないということです。
家族や今まで支えてくれた人を困らせるつもりなんて、これっぽちもありません。
レビー小体型認知症が末期になり、歩く事も動く事も大変になって来たら、日常生活を安全で安心して過ごせるよう介護のお世話が必要となって来ます。
具体的には、以下のようなことになります。
レビー小体型認知症の末期では、寝ている時間が長くなります。
ですから、起きている時には、安心出来るように「そばにいますよ」という事を伝えてあげて下さい。
寝ている時間が長くなると「床ずれ(褥瘡)」が出来やすくなりますので、時間を決めて寝返りを手伝います。
レビー小体型認知症の末期は、尿意や便意が曖昧になってくる方が多いです。
トイレへの介助や、オムツ交換の必要性が出て来ます。
上手く飲み込む事が難しくなり、食欲も低下してきますので、「好きな物」を「好きな時間」に「好きなだけ」という事になって来ます。
一般の人たちの食事時間とはズレて来ます。
入浴が出来るうちは、一緒にお風呂に入るなどして清潔を保ちましょう。
もし入浴が難しくなって来た場合には、在宅サービスを利用する事も検討しましょう。