レビー小体型認知症で、むずむず脚症候群になる?
レビー小体型認知症の方は、むずむず脚症候群というものに悩まれることがあります。
そのために夜が眠れないということが良くあるのです。
ところで「むずむず脚症候群」という症候群をご存知ですか?
むずむず脚症候群とは、その名の通り、虫が這っているようなむずむずした不快感を脚に感じる症候群です。
この症状は、ときにレビー小体型認知症の方を悩ませます。
ここでは、レビー小体型認知症とむずむず脚症候群の関係についてご説明します。
レビー小体型認知症でむずむず脚症候群になる原因は?
レビー小体型認知症の方に、むずむず脚症候群が現れるとどうなるのでしょうか?
まず、むずむず脚症候群の症状は、じっとしている時・夕方から夜間にかけて発症し、脚を動かすことで治まります。
しかし、むずむず脚症候群では、動きを止めるとふたたび「むずむずした不快感」が襲ってきます。
多くは夜寝ている間に起こる為、むずむずのために寝られず睡眠障害の一因になってしまいます。
レビー小体型認知症の方は、他の認知症の方に比べて、この「むずむず脚症候群」を発症する事が多いのです。
理由は、両者の原因になる脳内物質が共通しているためです。
その物質は「ドパミン」と呼ばれ、脳の中を情報が上手く行きかうように助ける物質です。
レビー小体型認知症・むずむず脚症候群は、このドパミンに何らかの機能障害が生じることが発症の一因になります。
また、むずむず脚症候群では、栄養素である「鉄」の不足も原因のひとつになることがあります。
レビー小体型認知症で、むずむず脚症候群になったら?
レビー小体型認知症の方を悩ませる「むずむず脚症候群」は、薬物療法で症状を軽くすることが可能です。
むずむず脚症候群は、レビー小体型認知症では比較的現れやすい症状のひとつなので、はやめに受診し、服薬調整をしてもらいましょう。
また、夜間は、レビー小体型認知症の方にとって、むずむず脚症候群のみではなく、その他の睡眠障害やせん妄など諸症状が現れやすい時間帯でもあります。
本人が症状を訴えることができれば一番ですが、困難なことも多いです。
そのため、一度夜間の様子を観察・確認し、おかしいなと思った際には、ご家族から主治医に相談してみましょう。
また、むずむず脚症候群の改善や予防には、レビー小体型認知症の方の生活リズムを整えることも大切です。
むずむず脚症候群は、夜間に起こる事が多いですが日中でも座ってじっとしている際などに現れることもあります。
レビー小体型認知症の方が何か夢中になれる趣味や、軽い運動習慣を身に付けることが大切です。
そうすることで、むずむず脚症候群による辛い症状を感じにくくしたり、夜間ぐっすり寝ることができる時間を確保しやすくなるでしょう。