レビー小体型認知症の初期症状について
レビー小体型認知症の初期には、どのような症状が見られるのでしょうか?
レビー小体型認知症の初期には、「便秘」や「味覚障害」であったりと、一見「認知症」とは全く関係の無いような症状として現れる場合があります。
また、レビー小体型認知症は、初期に限らず症状の出現には個人差があります。
「パーキンソン病」や「うつ病」とも間違うような症状が、比較的長く続く方もいます。
ですから、レビー小体型認知症による初期症状なのかどうかを見極めるには、多少の知識と観察力が必要となります。
ただし、レビー小体型認知症は、他の認知症と比べると進行が速いです。
ですから、一つでも当てはまる症状があった場合には、レビー小体型認知症を疑い、然るべき所に相談に行く事をお勧めします。
レビー小体型認知症の主な初期症状
レビー小体型認知症による、主な初期症状をご紹介します。
- レム睡眠行動障害
- 幻視
- パーキンソン症状
- 立ちくらみ(起立性低血圧)
- 便秘や味覚障害等
それでは、レビー小体型認知症による初期症状の中でも、聞き慣れない「レム睡眠行動障害」について、ご説明しましょう。
レム睡眠とは、体は眠っているけど、脳は起きているという睡眠の状態のことを指します。
ご存知の方も多いかと思いますが、夢を見ている時が、この「レム睡眠」の状態です。
ちなみに、金縛りになる時も「レム睡眠」の状態です。
レビー小体型認知症の特徴でもある「レム睡眠行動障害」とは、夢で見た事をそのまま行動してしまう事を言います。
ですから、夜寝たかと思ったら突然起きだしてどこかへ行こうとしたり、夜中に急に「大声」を出して、周囲の人を驚かせます。
この「レム睡眠行動障害」はレビー小体型認知症の初期から始まり、中期位まで続きます。
レビー小体型認知症の初期症状に対して出来る接し方・注意点
明らかに、今まで何とも無かった方が、夢を見た後、変な行動をする様になれば、レビー小体型認知症の初期症状という疑いがあります。
症状から「普通ではない、おかしい」ということが分かるはずです。
ですから、そんな場合は、普段は何にも問題が無くても、専門医に相談に行った方が良いです。
周囲の方が「なんか、最近おかしい」と気付く事が、レビー小体型認知症の早期発見につながります。
初期であれば、自分の症状がおかしい事に本人も気付いていますので、受診をする時には説明すれば理解出来ます。
レビー小体型認知症は、必ず進行します。
そして、その期間は症状が軽症でも重症でも同じ位の闘病期間となります。
ですから、出来るだけ早くから治療を開始し、症状をコントロールすれば、ご本人もその周囲にいる方も苦しまなくて済む事になります。
迷わず行動を起こして下さい。