レビー小体型認知症のリハビリについて
レビー小体型認知症のリハビリには、どんな内容のものがあるのでしょうか?
レビー小体型認知症は、認知障害と同時にパーキンソン病の症状である運動障害も発生します。
ご存知のように、パーキンソン病は全身の筋肉がこわばりって行き、日常的な動きが困難になって来る病気です。
つまり、レビー小体型認知症は、特に「運動障害」にリハビリ治療を行なう必要があるということになります。
今回は、そんなレビー小体型認知症のリハビリについて詳しくご説明します。
レビー小体型認知症のリハビリはパーキンソン病と同じ?
まず、認知症の症状の発症がパーキンソン病の運動障害の発症後の一年以内であれば、レビー小体型認知症であると診断されます。
なぜなら、このように診断することを「1年ルール」と呼んでおり、そのルールを用いることが推奨されているからです。
もちろん順番が逆の場合も、これは当てはまります。
つまり、認知障害が発症した後に、又は同時にパーキンソン病の症状が発症したときも、レビー小体型認知症であると診断されます。
このことは、一体なにを意味するのでしょうか?
要するに、パーキンソン病とレビー小体型認知症の間には、本質的な違いがないと言うことになります。
このように考えると、レビー小体型認知症には、パーキンソン病のリハビリが有効であるという事が考えられます。
レビー小体型認知症のリハビリの方法やコツ、注意点
では、レビー小体型認知症には、どんなリハビリの方法があるのでしょうか?
ここでは日常的に出来る方法を幾つか紹介します。
レビー小体型認知症のリハビリ(1)顔面の運動
口をすぼめて、息を吐いたり、口の中に息をためて、ほほを膨らませたりします。
また、口を大きく開けたり閉じたりします。
額にしわを寄せたり、戻したりします。
さらに、舌で唇の周りをなめます。
こうした顔面の筋肉を使う簡単な運動を適度にくり返して、毎日続けることによって、顔面の筋肉のこわばりを改善することが出来ます。
そして、顔面の筋肉がこわばることによる「話しにくさ」を改善できます。
レビー小体型認知症のリハビリ(2)上半身の運動
頭をゆっくり左右に倒したり、回したりします。
また、腕を前に出して、手を握ったり開いたりします。
机に手をかけてそり過ぎないようにして、背筋を伸ばします。
このようにすれば、首や肩などの上半身を動かすことが出来て、前傾姿勢になることを防げます。
また、腕や手の指を動かすことによって、柔軟性を高めることも出来ます。
レビー小体型認知症のリハビリ(3)下半身の運動
床に仰向けになって、自転車をこぐときのように足を回します。
また、立った状態で無理しない程度に前へ体を倒します。
また、机か何かに手をかけて、脚だけに負担がかからないようにして、しゃがんだり立ったりします。
こうした運動を日常的に行ないます。
このようにして、下半身の筋肉のこわばりを防ぎ、動きを改善すれば、転倒しにくくなります。
※注意する点として、気楽に行なってがんばり過ぎないようにすることが大切です。
何よりも継続できる程度にすることが必要ですから。