レビー小体型認知症は遺伝が原因って本当?
レビー小体型認知症は遺伝が原因であるという話がありますが、本当でしょうか?
これは、レビー小体型認知症のそもそのの原因から考える方が良いでしょう。
年齢が進んで物忘れがあれば、「認知症」という言葉が頭に浮かぶ方が多いと思います。
しかし、物忘れの症状では気づかない特徴的な症状を持つのが「レビー小体型認知症」とも言えます。
レビー小体型認知症は、幻視や幻覚、気分の変調などが症状として現れます。
今回は、そんなレビー小体型認知症が遺伝で起きるのかどうかについて触れて見ます。
レビー小体型認知症が遺伝で起きることはあるのか?
では、レビー小体型認知症が遺伝で起きるかどうかのお話の前に、その原因についてみて見ましょう。
レビー小体型認知症は「レビー小体」と言う特別なたんぱく質が、大脳皮質という部分にたまることから始まります。
そのレビー小体が原因となることで、脳の神経細胞が少しずつ減っていって、認知症の症状が出てくると言われています。
そうなると、レビー小体と言う特別なたんぱく質が、なぜ「大脳皮質」にたまってくるのかと言うことになります。
しかし、この件に関しては、現代医学では未だ解明されていないのです。
それでも、公表されている情報からすると、レビー小体型認知症が遺伝すると言うことはまずないと言うのが定説のようです。
レビー小体型認知症は遺伝が原因ではないという理由は?
レビー小体型認知症が遺伝が原因ではないという説が本当かどうかについては、年齢、性別、患者数の統計から見ると明らかになるようです。
レビー小体型認知症が高齢の方、そして男性にやや多いと言う統計上の数字はあります。
ところが、発症者の家族や親戚でこの認知症の経験はほとんどなく、稀なケースであることが多いです。
そのことから、遺伝ではない「弧発性の認知症」だと言われています。
ただ、少し気になるのは、家族性パーキンソン病のことです。
普通、パーキンソン病も遺伝はしませんが、家族性パーキンソン病にかかる場合が、ごく稀にあるということです。
そして家族性パーキンソン病にかかる遺伝確率は、5~10パーセントであると言う報告もあります。
そしてこのパーキンソン病の原因について、レビー小体が大脳皮質ではないけれども、中脳にたまって症状が出ると言う報告があります。
しかし、レビー小体とは無関係だとする報告もあります。
気になる報告ですが、これはパーキンソン病に関しての報告で、レビー小体型認知症のことではありません。
また、生活習慣病などから来る脳血管性の変化がレビー小体型認知症の症状を悪くする可能性は有ります。
ですので、同じような生活をしている家族で発症することもあるのかもしれません。
このような経過から、レビー小体型認知症が遺伝と間違えることになるのかもしれません。
調べた結果、誤った判断をしてしまう要因はあるようですが、レビー小体型認知症と遺伝は関係がないと思われます。