認知症の原因とアミロイドβについて
「アミロイドβ」と「タウたんぱく質」は,、認知症の原因物質とされています。
このふたつの物質の脳内への蓄積が脳神経細胞を壊し、減らしてしまうことによって、認知症が発症すると言われています。
このアミロイドβは、脳神経細胞から産生される老廃物で、蓄積し続けることで「脳神経細胞」を傷めてしまうのです。
そして、タウたんぱく質は「脳神経細胞内部」に蓄積することで、脳神経細胞自体を壊してしまうのです。
まず、「アミロイドβ」が蓄積され始め、そこから10年ほど経って「タウたんぱく質」が蓄積され始めます。
さらにそれ以降の15年ほどの間、アミロイドβとタウたんぱく質が蓄積し続け、脳神経細胞を壊し、いよいよ認知症が現れてしまうのです。
つまり、単純計算では25年掛けて認知症、いわば隠れた認知症は進行し続け、平均発症年齢の70歳前後に発症することになります。
逆に言えば、45歳頃から認知症の要因は形成され始めるわけで、その年齢からの認知症予防を身近なものとして捉えることが賢明と言えます。
認知症とアミロイド沈着の関係
アミロイドβの大脳皮質の細胞への沈着により」、アルツハイマー型認知症が引き起こるとされ、これによりアミロイド斑(老人斑)が出現します。
アミロイド沈着は、全身の臓器にも及ぶことがあります。
ただし、認知症のように脳などの臓器に限定して現れるものを「限局性アミロイドーシスと呼んでいます。
しかし、この説を疑問視する研究者もおり、アミロイド沈着のせいで認知症が発症するのではなく、認知症が発症し、脳細胞が死滅した人の脳にアミロイド沈着が現れていると考えるべきとの仮説を示している研究者もいます。
ただ、アミロイド沈着が原因であれ結果であれ、45歳からの積極的な認知症予防はしておいて無駄にはならないと思うのです。