認知症のリアリティオリエンテーション

認知症のリアリティオリエンテーションについて

認知症のリアリティオリエンテーションについて解説します。

 

一般の人でも「自分が今どこにるのか?」が分からなかったら、とても不安になると思います。

 

認知症の方はそれに加え、

 

  • 「今日は何月何日何曜日なのか?」
  • 「目の前にいる人が誰で、自分にとってどんな存在なのか?」

 

という「見当識の異状」が、常に身の上に起こりうる状態です。

 

そのため、不安や焦りのパーセンテージは、私たちよりも多く心を占めていると考えられます。

 

その不安や焦りを軽減するために、「見当識」を認識できるよう手助けをする。

 

そんなワークが「リアルオリエンテーション(現実見当識訓練)」と呼ばれる非薬物治療の一種です。

リアリティ・オリエンテーションの方法と効果

リアリティ・オリエンテーションには、クラスルーム方式(教室型)と、24時間方式(随時型)があります。

 

クラスルーム方式(教室型)は 少人数のグループにおいて行います。

 

スタッフが日常会話の中で、ホワイトボード、カレンダー、文字盤の大きな時計、大きめに書かれた全員の名札などを使って行きます。

 

グループメンバーの名前や、今日が何月何日何曜日か、天候はどうか、今居る場所はどこか、など見当識の訓練や「今」を認識してもらうことを主眼に置いて行われます。

 

24時間方式(随時型)は、自宅や介護施設などの目の行きやすい場所に、同じくホワイトボードやカレンダーなどを設置します。

 

それから、スタッフが折を見ては、場所や時間、季節などに関連したワードを会話に織り交ぜ、「現在情報」を違和感なく与えることで、見当識を訓練していくものです。

 

これらのリアリティ・オリエンテーションは、「アルツハイマー型認知症の初期」と「血管性認知症」の見当識障害によって混乱をきたしている時に、効果を発揮すると言われています。

 

この訓練は、専門知識やスキルを持ったスタッフの下で行われるべきで、まずは掛かりつけ医に相談するのが良策でしょう。

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