塗り絵でケアする認知症について
近年、大人の塗り絵というものが流行っていますが、これは「カラーセラピー効果」によって癒しが得られると好評なようです。
このように「色」には心、すなわち脳への影響が大きいということが言えます。
しかし、大人の塗り絵はかなり高度なため、認知症予防とリハビリのためにはカンタンな塗り絵をお勧めします。
書店の子供向けコーナーには簡単な塗り絵が取り揃えてあります。
また、インターネットから「塗り絵素材」をダウンロードしたり、パソコン画面を見ながら筆記具を使わずに塗り絵体験ができるサイトもたくさんあります。
ちょっと探すだけでたくさん出てきますので、探してみてはいかがでしょうか?
塗り絵の、認知症に期待できる効果
子供の頃に経験したことのある塗り絵は、集中して色を塗っていると童心に帰って楽しめるため、回想法としての効果も期待できます。
塗り絵は「色を選ぶ、指を使う、枠からはみ出さないように塗る」という行動が必要ですから、リハビリにももってこいと言えます。
また、達成感も得られ、「じょうずですね。」と褒められれば気分も良くなるでしょう。
認知症により「何をどのように褒められたか」は忘れてしまっても、喜びの感情だけは心に刻まれます。
認知症の脳には、それがプラスに働くこともあるのです。
ただ、認知症が進んでいると「何の絵なのか、何色にすべきか」などが認知できなかったり、枠内に色を塗るという行為が理解できなかったりします。
さらに障害が進むと、色の使い分けができず「一色塗り」になるという特徴もあります。
このような「塗り絵の塗り方の変化」を見ることによって、認知症の進み具合を推し量ることもできます。
目安として覚えておいていただけますと幸いです。