認知症予防とコグニサイズについて
コグニサイズとは、認知症予防を目的として国立長寿医療研究センターによって開発された「運動+認知課題(計算やしりとりなど)」を用いたエクササイズの総称です。
コグニサイズは、「コグニション(認知)」と「エクササイズ(運動)」を合わせた造語で、様々なパターンのプログラムがあります。
脳に認知的負荷を掛けるために「認知課題」を与えながら、身体には運動を課します。
この運動はステップ、ダンスをはじめ様々な動きがあり、そこに認知課題が付加されます。
コグニサイズに用いられる運動と認知課題は特別なものでなくて構いませんが、いくつかの留意点があります。
運動については「全身運動で中~強度くらいの負荷(息が軽く上がる程度)を与え、心拍数が上がる(身体への負荷)程度の運動」が望ましいでしょう。
また、運動に付加する認知課題としては、「行っている運動や認知課題をたまに間違ってしまうくらいの難しめの課題」がいいとされています。
つまり、簡単にやり遂げられてしまうものは効果が薄いということです。
コグニサイズでは、成功することではなく、体と脳を動かすことが最重要なのです。
認知症予防 コグニサイズの例
それでは、基本的なコグニサイズをふたつご紹介しましょう。
コグニサイズ(1) 足踏み
リズムを一定に保ちながら足踏みをしつつ、「いち、に、パン!しー、ごー、パン!」といった感じです。
コグニサイズ(2) ステップ
足踏みと同じく、リズムを保ちながら「右足を横→戻す→左足を横→戻す」を繰り返しステップします。
そして、それに合わせて数を数えつつ、「3の倍数」の時だけ声を出さずに手を叩きます。
つまり、(1)のレベルアップ編になります。
これらが簡単にできるようになったらスピードアップしたり、「引き算をしながら」など難易度を挙げるなど、常に継続して脳に刺激が行くようにするといいでしょう。