認知症はフェルラ酸で予防?
認知症に良いと言われるフェルラ酸をご存知でしょうか?
認知症には種類があり、アルツハイマー型、レビー小体型、前頭側頭型、脳血管性が四大認知症として知られています。
その中でも、特にアルツハイマー型認知症はβアミロイドという異常なたんぱく質が脳に蓄積されることが原因です。
アルツハイマー型認知症は、時間とともに状態が進行し、認知機能が低下するといった症状が現れてきます。
そんな中で研究によって「フェルラ酸」が神経細胞内の異常なたんぱく質の量を減少させる効果があることがわかりました。
ここでは、認知症に効果的と言われている「フェルラ酸」についてご説明します。
認知症にフェルラ酸が良いと言われる理由とは?
認知症に良いと言われている「フェルラ酸」とは、あまり聞き慣れた言葉ではありませんよね。
フェルラ酸は、“ポリフェノール”の一種で、酸化防止剤としてバナナが黒くなることを防いだり、グリンピースの色を保持させる場合などに使用されています。
では、どうしてフェルラ酸は認知症に良いと言われるのでしょうか?
認知症の中で最も多い「アルツハイマー型認知症」の人の脳に蓄積されるβアミロイドは、年を取って来ると誰でも沈着するものです。
この沈着は早い人の場合、40代から始まるとされています。
高齢になればなるほどβアミロイドの沈着の率は高まりますので、90代くらいになると約80%の方に見られる症状です。
そして、アルツハイマー型認知症を予防するのに一番良いのは、このβアミロイド沈着が起きないようにすることなのです。
実は、フェルラ酸はそんなβアミロイドの沈着を防げるということが判明していますので、認知症予防に最適と言えるのです。
認知症に良いフェルラ酸を含む食品について
「フェルラ酸を含む食品には、リン酸化タウタンパク質の蓄積を低下させる働きがあるためアルツハイマー病の予防や脳梗塞の予防に効果がみられる」といわれています。
フェルラ酸を多く含む食品はいろいろとありますが、特に多く含まれるのが「米ぬか」です。
米ぬかは、玄米を精製して白米にするときに外皮が取り除かれてしまいます。
そのため、現代人が良く食べる「精白米」ではフェルラ酸を十分に摂取することができません。
また、フェルラ酸は、米ぬかの他にも小麦や大麦・コーヒー豆・大豆などから抽出されるだけでなく、リンゴやパイナップルなどの果物の種子の中にも含まれています。
ただ、最も効果的だと研究によって発表された“米ぬか”ですが、それ自体では決して食べやすい食品であるとは言えません。
そのような場合は、フェルラ酸をふくむサプリメントも発売されていますので活用するのも良いでしょう。
認知症のアルツハイマー病や脳梗塞、高血圧などの予防になるということですから、早いうちからフェルラ酸が含まれた食品の摂取を心がけることが望ましいでしょう。