認知症に葉酸は効果的?
人間はどんな栄養素が不足しても心身の健康に影響してしまう生き物です。
認知症も例外ではなく、葉酸の欠乏による認知機能の低下が指摘されています。
これは、脳神経細胞が不健康になることと、「ホモシステイン」という悪玉アミノ酸の数値の上昇が、認知症の原因という説によるものです。
逆に言えば、葉酸には、脳神経細胞を保ったり、ホモシステインを代謝することで数値を下げる働きがあると言えます。
この葉酸欠乏症は、食習慣の乱れやアルコール摂取、下痢、透析で使う「葉酸拮抗剤」などによって引き起こされるとされています。
葉酸はビタミンBの一種で、鶏レバー、牛レバー、アボカド、ほうれん草、アスパラガス、枝豆などに多く含まれていて、DNAを作るのに必要とされています。
認知症は、アミロイドβやタウなどのたんぱくが脳に蓄積することが原因とも言われています。
それに対して葉酸は、アミロイドβの基礎となる遺伝子の出現を抑制し、さらに、脳神経細胞や血管に悪影響を与えるホモシステインを減らす効果があるとされています。
認知症予防に効果的な葉酸を摂取するコツとは?
葉酸は、アルツハイマー型認知症に加えて、脳血管性認知症の予防に効果があることが期待されています。
そんな中で、日本人の葉酸摂取量が少ないのも事実となっています。
このように不足しがちな葉酸を、効率よく摂るためにはコツがあります。
たとえば、葉酸は水溶性なので、含有率の高い「ほうれん草」でも茹でると量は半減します。
ところが、緑茶はそもそも「葉酸が溶け出した液体」なわけですから、お茶を飲めば効率的に葉酸を摂取することになります。
ただし、淹れたてのお茶であることが大切で、ペットボトルのお茶ではあまり意味がありません。
また、葉酸サプリメントも多種の製品が発売されていますが、合成葉酸と天然葉酸とがあったり、添加成分が様々であったりするため、使用前の情報収集は重要と言えます。