免許更新で認知症テストが行われることについて
免許更新の時に、認知症テストが行われるという話を聞いたことはありますか?
警視庁の免許更新時に、認知症テストがあると良く言われていますが、これは、正確に言うと認知症のテストではありません。
講習予備検査(認知機能検査)と言うものです。
免許更新期間が満了する日の年齢が75歳以上の方が対象となるテストです。
攻守予備検査は、高齢者講習を受講するに当たり前もって受験するものです。
そして、その検査結果によって一人ひとりに適した高齢者講習を行い、安全運転を継続してもらおうという検査なのです。
免許更新で行われる認知症テストの実際
では、免許更新で行われる認知症テストが実際どんな検査なのかを簡単に説明します。
1. 時間の見当識(最大15点)
今日は、何年、何月、何日、何曜日、今は、何時何分ですかという質問で答えを書きます。
2. 手がかり再生の実施(合計32点) イラストの記憶
一度に4種類の絵を見せて、覚えるヒントも含め、名前の説明をしてから覚えます。
これを4回繰り返して、全部で16種類の絵を覚えます。
覚える段階では、説明に対して質問することも可能です。
3. 介入課題(課題を単に介入させるものなので、点数には影響しない)
多くの数字(100個)が書かれた表を渡され、指示された数字に斜線を引くと言うものです。
たとえば、「1と4に斜線を引いてください」と言う指示が出たとします。
その場合、100個の内の1と4全てに、斜線を引きます。
4. 手がかり再生の実施、自由回答
先ほど覚えた何枚かの絵を思い出して、出来るだけ全部の名前を書く。
5. 手がかり再生の実施、手がかり回答
今度はヒントが与えられ、それを手がかりにして、もう一度思い出して、出来るだけ全部の名前を書く。
6.時計描画の実施(最大7点)
最初に、時計の文字盤を書く。大きな円を書いて、円の中に数字を全部書く。
次に、11時10分(又は、8時20分、2時45分のどれか)を示すように書く。
このように、時間の見当識、手がかり再生の実施、時計描画の実施が行なわれます。
免許更新時の認知症テストで注意すべきこと
免許更新時の認知症テストを受けるにあたって注意すべきことをご説明します。
このテストの結果、記憶力、判断力が低下していると判断されても、免許の更新は出来ます。
ただし、信号無視、一時不停止、交差点優先者妨害などの特定の交通違反を更新申請前に行なっていた場合、また更新申請後に行なった場合は話が変わります。
あとで警察から連絡があり、専門医による認知機能に関する診断を受けることになります。
その診断結果によっては、免許取消や免許停止となることもありますので、注意する必要があります。